【学校コラム】大学生がキャリアを学ぶ意味を考える(Ⅳ)内発的モチベーション|個人と組織の課題解決のためにー「NKSソリューション・プログラム」

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【学校コラム】大学生がキャリアを学ぶ意味を考える(Ⅳ)内発的モチベーション

前回コラムの 「キャリアプランニング」で、その定義を「「自分の価値観や職業意識を明確にし、自分の欲求・動機・夢を自覚し、自分の“意欲と能力”を活かした働き方・生き方を計画的に追求すること」と述べました。では、その「自分の欲求・動機・夢を自覚」するにはどうしたらいいのでしょうか?

そこで今回は、「内発的モチベーション」について考えてみたいと思います。

 

(1)外発的モチベーションと内発的モチベーション

 

①外発的モチベーション昇給、ボーナスなどの金銭的報酬、昇進、表彰、人からの賞賛や承認、仲間・メンバーからの受容、リーダーによる配慮など。

・外部、他の人によって提供される報酬なので「外発的報酬(extrinsic reward)」という

・その「外発的報酬」を目当てに、人が頑張る状態を、「外発的モティベーション(extrinsic motivation)」あるいは「外発的動機づけ」という

 

内発的モチベーション達成感、成長感、有能感、フロー経験(楽しみ)、自己決定(自律)、自己実現など。

・外から受け取る報酬ではないので「内発的報酬(intrinsic reward)」という

・この「内発的報酬」によって、人が突き動かされる状態を、 「内発的モティベーション(intrinsic motivation)」あるいは「内発的動機づけ」という

 

つまり、内発的モチベーションとは「達成感や充足感といった内部から湧き出る感覚が報酬となるモチベーション」で、お金のためでもなく、怒られないためでもなく、その活動がしたいからする、といった「行動することで得られる楽しさや満足感による動機づけ」である、ということもできます。

また、この達成感や充足感は、自己の有能感や自己決定感を高める内的な報酬となり、さらなるチャレンジの意欲につながり、またそのチャレンジを成し遂げようとするモチベーションを生むことから、この根底にあるのは「有能感と自己決定感への欲求」である、とも言えます。

 

③内発的モチベーションの意義

過去の「内発的モチベーション」が、未来への「内発的モチベーション」に繋がり、それが「自分自身の生きがい・働きがいや、意味・価値・意義・興味関心などの、自分の中にしかない答え」(内的キャリア)を育んでいきますので、「内発的モチベーション」を持つ・認識するということが、キャリアを学び考えるうえで、非常に重要な事柄になってくるのです。

◆達成感を味わった経験、成長を感じた経験、有能感を抱いた体験、取り組みへの楽しみ、目的達成の経験など

◆またこんな、達成感・成長感・有能感・楽しみ、等々を経験したい・目的達成をしたい!

 

(2)内発的モチベーション」の特徴

◇達成感(feeling of achivement):デイビッド・C・マクレランド(David C. McClelland)

・プロセスが大変でも「うまく成し遂げることができた」というポジティブな感覚

◇フロー経験(flow expenrience):ミハイ・チクセントミハイ(Mihaly Csikszentmihalyi)

・「熱中し、没頭し、楽しく時間を過ごしているが、その行為をコントロールしているのは、すべて自分自身である」という納得的な感覚

◇有能感(feeling of competence):ロバート・W・ホワイト(Robert W. White)

・「自分でも~できる」、「環境との相互作用の中で、よりうまく生きられる」という自己効力的な感覚

◇自己決定(self-determination):エドワード・L・デシ(Edward L. Deci)

・他者からもらう報酬のためではなく、内から湧き出るものゆえに、頑張る場面がある

・「誰よりもうまくマスターできていることや、自分でそれをやりたいと決めてやっていることには、外発的報酬がなくても、頑張れる」という感覚

◇成長感、成長欲求(need for growth):フレデリック・ハーズバーグ(Frederick Herzberg)

・「過去になかったと思えるほど、稀な経験や、フロー感を得た経験を通じて、一皮むける」という感覚

・この感覚は、数十分、数時間でも得られる達成感より、息の長い概念で、数ヶ月から数年の経験を通じて、自分が成長したと感じられる感覚まで含む

 

この5つの内発的モチベーションに共通した特徴は、①「自分らしさにかかわることからの納得感」②「自分の潜在力を生かしきっていると思える喜び」③「一生懸命にやっていることが、自分の成長にかかわっているという感覚」④「がんばることで、一皮むけつつあるという実感」という4点です。いずれも、うまくいったことや、自分で決めたことに取り組むことが「内側から生じる報酬」となっているものですから、大学生活という貴重な機会の中で、ぜひ「内発的モチベーション」を認識し、自分自身の基軸にしていただきたいと思います。

 

次回は、自分自身の基軸となる「キャリアアンカー」について、考えていきます。

 

       文責:NKS能力開発センター 恵 大介

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